まず、前回もご紹介したように、豪華過ぎる返礼品などで寄附金の募集を募る自治体はふるさと納税の受付対象から外れました。
新制度のもとでは、寄附金の募集を適正に実施する自治体のみがふるさと納税の対象となっています。
また、ふるさと納税の受付対象に指定されている団体に対しては、
などについて、より明確に規制されるようになりました。
以下に私たちが寄附する際に注目したい、主な点を簡単にご紹介します。
ふるさと納税の募集にあたって、「こんな豪華な返礼品をさしあげます!」と新聞の全面に掲載したり、不特定多数の人に返礼品の情報が大部分を占めるパンフレットを配布して回ったりするような方法は禁止されました。寄附をする際に、むやみに誘惑することも規制されました。例えば、「お得」「還元」「購入」「おまけ付き」というような、「自治体を選んで寄附」のではなく、返礼品を「買わせる」ような表現のことです。
心躍る言葉を並べられるとついバーゲン会場に来た感覚で見てしまいがちですよね。しかし、今回の規制強化により、より冷静にじっくりと各地の特産品を見比べられるようになります。さまざまな地域の魅力を発見できる機会になりそうですね!
地方自治体の「区域内で生産された牛乳や果物を使って、区域外で製造したジェラート」などはOKとみなされます。逆に、「区域外で生産されたフルーツを、区域内の事業者がパッケージしたもの」はNGになってしまいます。
言い換えれば、新制度の規制により、私たちはより厳密な意味で、その地方自治体で生産されたものを手に入れられるようになったというわけです。
ふるさと納税について、その概要から問題となった点、さらに規制強化後のポイントをご紹介してきました。
所得税・住民税の特例控除に加えて返礼品をもらえるというおトクな制度の「ふるさと納税」。今後は自治体への規制は厳しくなるものの、寄附をする私たちにとっては、より良い地方の返礼品等への出会いにつながりそうですね。
これまで利用していなかった方も、ぜひこの機会にふるさと納税の活用を検討してみてはいかがでしょうか?
※こちらもご参考ください
ふるさと納税に係る指定制度について|総務省
「ふるさと納税に係る指定制度の運用についてのQ&Aについて」(平成31年4月1日事務連絡)(PDFファイル)|総務省
ふるさと納税は、納税者がそれぞれの希望に合わせて寄付先を選択できる仕組みです。寄付先に選んでもらうために、各自治体はオリジナリティにあふれた特産品などを返礼品として送ってきました。
しかし、中にはこうした返礼品に問題があるという指摘を受けた自治体もあります。いったいどのような点が問題となったのでしょうか? ポイントは返礼品の内容です。寄附された額の30~50%相当額で調達しなければならないような物品や、各自治体の特産品とは言いがたい商品券などが返礼品となった例がありました。
ふるさと納税したことによって納税者の納税額から所得税と住民税から控除されると、納税者の居住する自治体では本来であれば満額納税されるはずだった税収が減額となってしまいます。都心の自治体であっても、道路などのインフラから教育・福祉サービスなど税金のニーズは高まるばかりです。
地方自治体の独自性あふれる魅力が納税者を惹きつけたのならまだしも、商品券などによるキャッシュバックという形式であっては、本来の「ふるさと」への納税という趣旨に反して単純な資金集めとなってしまいます。この点が批判されたのです。
2019年3月27日に成立し、この6月1日から施行された「改正地方税法」により、ふるさと納税の規制が強化されました。
これを受けて、総務省の指定する「ふるさと納税」の対象の自治体リストから外されてしまった自治体も出てきました。
2019年(令和元年)5月15日に、総務省は4つの自治体をふるさと納税の受付対象外とすると発表。2019年6月1日以降は、これらの自治体に寄附をしても、ふるさと納税制度を利用した特例控除が利用できなくなりました。
該当する自治体は以下の通りです。
※2019年5月31日までに寄附金の入金が済んでいる場合、ふるさと納税による税金の控除は受けられます。
※こちらもご参考ください
ふるさと納税ポータルサイト|総務省
令和元年総務省告示第16号:地方税法第37条の2第2項及び第314条の7第2項の規定により総務大臣が指定する都道府県等を定める件(PDFファイル)|総務省
泉佐野市ふるさと納税サイト|泉佐野市
ふるさと寄附|小山町
高野町ふるさと応援寄附金(ふるさと納税)|高野町
ふるさと寄附金|みやき町
「ふるさと納税」は、自分の居住していない自治体に対して、お金を寄附する制度です。
地方の過疎化の進行する現在、多くの人が生まれ育った地元を離れて、進学や就職、医療機関の受診を機に都会へ出ています。土地を離れたことから地元の自治体に納税できず、地元の税収が減ってしまっていることを残念に思っている人たちもいますよね。しかし、ふるさと納税を使えば地元の自治体へ寄附をすることで地域貢献できます。
また、直接縁のない自治体でも、例えば旅行や趣味を通して愛着のわくからという理由などで選んでもかまいません。
納税者がふるさと納税を積極的に活用するようにと、ふるさと納税で寄附をした自己負担額のうち2,000円分を除いた全額が所得税および住民税から控除される制度が設けられました。
さらに2015年からは「ふるさと納税ワンストップ特例制度」も始まりました。これを機に、給与所得者は確定申告しなくても控除が受けられるようになりました。
ふるさと納税が広まるにつれ、納税者から選ばれる自治体になるために、各自治体は工夫をこらすようになりました。自治体間の競争に拍車をかけたのが、各自治体のオリジナリティにあふれた返礼品です。「寄附してくれたら、このような返礼品を送ります」と公開することで、地域の名産品などを購入する感覚でふるさと納税を利用する人たちが急激に増加していきました。
自治体にとっては、返礼品を公開することだけでも意味があります。自治体の名前や地域、特色を知ってもらう良い機会にもなるからです。ふるさと納税をしてもらえなくても、観光に来てもらえたりビジネスで注目されたりすれば、自治体の税収は上がります。
こうして、ふるさと納税の返礼品に、多くの注目を集めるような特色や特徴のあるものが設定されるようになっていきました。
※こちらもご参考ください
ふるさと納税の概要|ふるさと納税ポータルサイト|総務省
制度改正2 手続きの簡素化(「ふるさと納税ワンストップ特例制度」の創設)|ふるさと納税ポータルサイト|総務省
病気にかかりやすく、小児科・耳鼻科・眼科・皮膚科など複数の医療機関にかかっている小さいお子さんのいるご家庭も少なくありません。
しかし、自治体によっては子どもの医療費助成制度がなかったり、あっても就学前のみなどの年齢制限や世帯の所得制限により利用できない場合があります。
だからといって、放っておくのもかわいそうですよね。
そんなご家庭でご参考いただきたいいのが調剤薬局の選び方です。
みなさんは処方箋を持って行く薬局を決めていますか?
薬の飲み合わせの心配から、相談のしやすい、自宅近くの街中の処方箋薬局にまとめてお願いしているという場合もあるかもしれません。
しかし、実は病院に近い薬局のほうが費用がおトクになるんです。
処方箋を薬局に提出し薬を用意してもらう際、厚生労働省の定めた調剤報酬に基づき「調剤基本料」がかかります。この調剤基本料の額がポイントです!
※保険点数1点につき10円。
※カッコ内は3割負担の金額。
例えば、きょうだい2人分の処方箋を街中の薬局にお願いすると、それだけで246円。月に2回通院すると492円かかります。これが門内薬局だと120円。差額は372円です。なんと薬局の違いだけで、カフェのドリンク1杯分くらいの差になるのです。
なお、2019年10月には消費税率が10%へ引き上げられる予定です。
これに伴い調剤報酬も上乗せされることになっており、調剤基本料はいずれも1点プラスされる方針となっています。つまり、差がさらに大きくなるということですね。
「お薬手帳」を持参して服用中の薬剤を見てもらえば、行きつけの薬剤師さんでなくても薬の飲み合わせについて注意深くチェックしてくれます。
もし街中の薬局にこだわりがなければ、病院敷地内や病院近くの薬局で調剤してもらってみてはいかがでしょうか?
※こちらの記事もご参考ください
処方箋、どの薬局に持って行く? 実は異なる負担額 ジェネリックやかかりつけ、サービスも見極め|NIKKEIプラス1|NIKKEI STYLE
今回は、もうひとつの例として、楽天の「楽天スーパーポイント」を利用した投資の特徴と投資の内容を取り上げます。
「楽天スーパーポイント」は、楽天市場や楽天関連サービスでの支払い額に応じて楽天を利用される方に還元されるポイントです。
などの条件によって、楽天スーパーポイントの還元率は1倍~10倍などで変化します。
支払い額を増やさずに楽天スーパーポイントを増やすには、上に挙げたポイントに注目する方法をとります。
しかし、購入に寄らずポイントを増やす方法もあります。その一つがポイントの運用です。
楽天ポイントクラブでの「楽天ポイント運用」では、楽天スーパーポイントから100ポイント単位で運用ポイントに回すことができます。(通常ポイントのみ運用可能。期間限定ポイントは運用できません。)
コースは以下の2つです。
最初にどちらかのコースを選択する必要がありますが、前回ご紹介したdポイント投資と異なり、後から運用するコースを追加できます。
楽天ポイント運用で増えた運用ポイントは、通常のポイントへ引き出すこともできます。
逆に、通常ポイントから運用ポイントへ追加することもできますよ。
1回の追加の上限は30,000ポイント(ダイヤモンド会員で50万ポイント)で、ポイントの利用上限は1カ月につき10万ポイント(ダイヤモンド会員で50万ポイント)。かなり大きな額の運用・利用ができるのが特徴です。
実は、楽天では、楽天ポイントクラブ内のポイント運用とは別に、楽天グループ内の楽天証券で利用できるポイント投資の仕組みも提供しています。
この仕組みは楽天証券の口座をお持ちの方が利用できる「ポイント投資」です。
楽天証券のポイント投資では「楽天スーパーポイント」と「楽天証券ポイント」を利用します。
1ポイント1円換算で楽天証券の投資信託商品を購入できるのです。
投資信託は以下のような分類を参考に選んでいきます。
1回の注文ごとに購入金額を決める「通常注文」のほかに、毎月一定額を自動で注文する「積立注文」も選択できます。
投資信託で特定のファンドに投資すると、その運用で得られた利益が分配金として還元されます。
分配金の扱いにもコースがあり、
の2つのいずれかを選択します。
つまり、楽天ポイントクラブの「ポイント運用」ではポイントを増やすのが目的でしたが、楽天証券の「ポイント投資」では現金を増やすのが目的となるわけです。
株式投資の経験がない方だと、投資信託もイメージがわきにくいもの。
その状態で証券口座を開設するのは、ちょっとハードルが高く感じますよね!
そこで、投資が初めてで楽天のサービスをよく利用する方には、まず楽天ポイント運用からスタートすることをおすすめします。
株式関連ニュースと日々変化する楽天・インデックス・バランス・ファンドの値動きとを比較しながら、投資とはどのようなものかイメージをつかんでいきましょう。
並行して、証券会社や投資信託の仕組みについて、楽天証券ほか各証券会社の初心者向けの解説ページで学んでいき、税金やリスクなどについても理解してから、証券口座を開設してポイント投資を始めたほうが、より主体的に投資していけますよ。
以上、3回に渡って、ポイント投資についてご紹介してきました。
ポイントを増やす「ポイント運用型」と、証券口座の投資に回して現金を増やす「現金運用型」のうち、前者は初心者にも挑戦しやすい投資です。
「投資に興味があるけれど、証券口座はまだない」という方は、ぜひ参考にしてみてくださいね!
※こちらの記事もご参考ください:
ポイント投資サービスが続々登場 厳選5社を比較・解説|マネーポストWEB
「ポイント投資」のサービス比較やメリット、始め方をわかりやすく解説! カードのポイントなどを運用できる「ポイント投資」はコストや運用商品で選べ!|ダイヤモンド・ザイ オンライン
ポイント運用スタートガイド|楽天ポイントクラブ
ポイントで投資しよう!|楽天証券
投資信託ポイント投資サービス!|楽天証券
dポイントは、NTTドコモの携帯電話等の通信料の支払いによって各々の「dアカウント」に付与されるポイントです。
ドコモのユーザーは、dアカウントに貯まっているdポイントを投資用に振り分けて投資できます。
投資のスタートは100ポイントから。ごく小さいポイントからトライできますよ!
通常、投資信託を行うためには、証券会社に口座を開設しなければなりません。
しかし、dポイント投資では、口座開設せずに投資信託を行えます。
口座を開設しないため、口座維持手数料などの年会費・手数料の支払いは不要です。
dポイント投資はポイント運用型のポイント投資です。そのため、自己資金を直接運用に回すことができません。
これは逆にいえば、実際の資金ではなくポイントが増減するだけで、自己資金を温存したまま運用ができるということ。
株取引では信用取引など大きな損失につながる恐れのある運用方法もあります。
他方、dポイントのポイント投資は、あくまで模擬的な運用の場。
資産運用になじみのない方でも、お手軽&おトクにお試しできるのです。
投資信託には2種類のコースが用意されています。
2つのコースの両方に分散して投資することはできず、どちらか一つを選ぶ必要があります。
しかし、スタートしてからの変更もできます。
運用の状況は土日祝日を除く、毎日17:00に1回だけ更新されます。この結果を受けて、運用の方向性について検討しましょう。
なお、dポイント投資は、リアルタイムでポイントの追加と引き出しが可能です。
追加は原則、1日に2,000ポイントまで。引き出しは全ポイントでもOKです。
ニュースや新聞の内容と、ポイントの変動とを比較しながら、ポイント投資が参考にしている投資信託の価額の変動を学びましょう。
dポイントを追加したり引き出したりしつつ運用していくことで、投資の感覚をつかめるかも!
次回は、現金運用型のポイント投資の一例として、楽天ポイント投資の特徴と内容をご紹介します。
※こちらもご参考ください:
ポイント投資サービスが続々登場 厳選5社を比較・解説|マネーポストWEB
「ポイント投資」のサービス比較やメリット、始め方をわかりやすく解説! カードのポイントなどを運用できる「ポイント投資」はコストや運用商品で選べ!|ダイヤモンド・ザイ オンライン
ドコモの「dポイント投資」、利用者が40万人超 (2019/2/25 12:00)|日本経済新聞
ポイント投資|docomo
例えば、携帯電話料金を支払うごとに貯まっていくポイント、またクレジットカードや買い物サイトを利用する度に付与されるポイントがありますよね。
原則として100円購入するごとに1ポイントなど、支払ったお金に対して1%の割合で還元されるものが多いです。
この還元されたポイントを、
を使って増やしていくのが、ポイント投資の目的です。
運用して増やしたポイントは、一定の条件に従って元のアカウントに戻せます。
戻したポイントは、各社の提供しているオンラインショッピングサイトなどでの支払いで、現金の代わりに利用できます。
本来は増えるはずのなかったポイントを増やすこともできるのですから、おトクですよね!
また、手軽に投資経験を積める点もメリットです。
株式や投資信託で資産運用するには、証券会社に口座を開設し、銀行口座から証券口座にお金を移動させて、自分で情報収集をしながら特定の株式会社や投資信託に投資していかねばなりません。さらに、源泉徴収の有無によっては確定申告も必要になります。
この点、ポイント投資では各社のアカウントでポイントを貯めるだけでよいので、難しい手続きを踏まずに投資にチャレンジしていけるのです。
以上、ポイント投資の種類と特徴について概要をご紹介いたしました。
初めての投資の場合、わかってくるまでは時間がかかるもの。株式投資や投資信託になじみのなかった方は、この機会にポイント投資を体験してみてはいかがでしょうか?
次回は、携帯電話の事業者で最も高いシェアを締めていて、みなさんもよくご存じのNTTドコモの提供する「dポイント投資」をご紹介します。
※こちらもご参考ください:
ポイント投資サービスが続々登場 厳選5社を比較・解説|マネーポストWEB
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「投資型クラウドファンディング」は、これまでご紹介してきた「寄付型・購入型クラウドファンディング」と異なり、物などの見返りではなく、お金やお金にまつわるものが見返りとなるタイプのクラウドファンディングです。
投資型クラウドファンディングには、
の3つのタイプがあります。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
「融資型(貸付型)クラウドファンディング」(別称:ソーシャルレンディング)では、個人が最低1万円の資金をソーシャルレンディング事業者に預けます。
ソーシャルレンディング事業者は、複数の方々から受け取った資金を集め、まとまった額の資金として融資型クラウドファンディングを希望する企業に貸し付けます。
貸付を受けた企業は貸付額の一部や利息を返済していくのですが、この一部が投資した個人に利益として分配されます。
つまり、お金が見返りとなるのですね。
なお、貸金業法という法律により、資金を投資する個人は貸付先に特定の1社を指定することはできません。
ソーシャルレンディング事業者の提供する、匿名の複数企業をまとめた「ファンド」を指定して投資することになります。
注意したい点として、投資しているファンドに含まれる企業の返済が滞ったり倒産して返済できなくなったりすると、そのファンドに投資しているお金が元本割れして、一部しか戻ってこない恐れがあります。
元本割れしないように、高い利回りのファンドを避ける、投資期間の短いものを選ぶ、利回りの高低のバランスをとって複数に投資する、提供する情報の信頼できるソーシャルレンディング事業者を選ぶ、といった工夫が必要になってきます。
「ファンド投資型クラウドファンディング」では、特定のプロジェクトを実現させたい事業者が、ファンド投資型クラウドファンディングの事業者(プラットフォーマー)に、ファンドへの資金提供の募集を依頼します。
依頼されたプラットフォーマーは、私たち個人に情報提供します。私たちは事業内容を参考に事業者を選び、投資します。
事業資金を調達したら、事業者はプラットフォーマーに手数料を支払い、事業(とファンド運営)を開始します。
事業が軌道に乗るまでの期間、投資家には見返りは得られません。
しかし、もし軌道に乗り順調に利益が出るようになると、事業者の運営するファンドから出資額に応じた「分配金」がリターンとしてもたらされます。
(事業での製品や商品券もリターンとして受け取れる場合もあります。)
注意点としては、ファンドの資金が集まって事業が開始されても、事業計画通りに目標達成が果たされない場合があり、元本割れする恐れがある点です。
中期~長期のプロジェクトが多いため、投資する際にプロジェクトの内容や事業者についてよく確認し、信頼できる事業に投資することが大切です。
「株式投資型クラウドファンディング」は、株式上場をしていない企業が「非上場株式」を発行して、少額投資で資金を集めるクラウドファンディング手法です。
株式投資型クラウドファンディングには、
の2つのタイプがあります。
「普通株式型」では起業して間もない企業の株を購入して、株主となって投資します。
今は小さな企業であっても、事業内容が大手企業の目にとまり買収されると、成り行き次第では大手企業の株を保有できる可能性があります。
つまり、株式投資型クラウドファンディングの見返りはこの「株式」そのものです。
「新株予約権型」では、将来的に証券会社で扱うような普通株式に転換できる権利を購入して投資します。
未上場の状態から株式市場に上場することで、株価が大幅にUPする可能性もあります。
しかし、いずれの場合でも、上場企業の株のように簡単には売れません。
譲渡に制限がある場合もあり、また譲渡できる場合でも株主総会の承認を経てからでないといけないなど、手間がかかる点に注意が必要です。
株式投資型クラウドファンディングでは一度投資したら現金化が大変難しくなってしまいます。
余裕資金で投資する、できるだけ将来性があり事業継続の見込める企業に投資するなどが必要です。
以上、寄付型・購入型・融資型・ファンド投資型・株式投資型の5つのクラウドファンディングのタイプについてご紹介しました。クラウドファンディングは見返りの形がさまざまあります。支援や投資をする際には、ぜひ「何にお金を使いたいか」「何が短期/中期/長期の幸せにつながるか」をじっくり考えて、選んでいきたいですね。
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クラウドファンディングの仕組みを解説!|CROWDPORT NEWS
「購入型クラウドファンディング」は、ある品物を生産するための十分な資金のない支援者が資金提供と購入を希望する支援者を集めるためのクラウドファンディングです。
つまり購入型クラウドファンディングでは、支援するとプロジェクトで製作する製品が見返りでもらえるのです。
多くの場合、宣伝などのマーケティングの費用の節約ができる点、また、開発当初であることから不具合発生のリスクがある点などから、市場での販売予定価格よりも数割安い、おトクな価格設定になっています。
しかし、支援しても購入できず、プロジェクトが不成立となる場合もあります。
「オール・オア・ナッシング(All-or-Nothing)」方式をとるプロジェクトでは、支援金が目標額に達しない場合、支援金は支援者に返金となり、製品化は行われないのです。
これに対して「オール・イン(All-In)」方式のプロジェクトでは、目標額に達しなくても支援金は起案者に渡されますが、同時に、起案者は支援者に対して何らかの見返りで応じなければなりません。
「リターン(見返り)」に製品が設定されている支援であれば、製品を手に入れられるのです。
クラウドファンディングの方式や支援金の集まり具合を参考に良いプロジェクトを選べば、おトクな金額で人気の製品を、他の人たちよりも先に手に入れられるのが購入型クラウドファンディングの魅力です。
購入型クラウドファンディングは、新しいコンセプトやアイディアの製品化や、海外ですでに販売されている製品の日本国内進出のために用いられることが多いです。
また、一風変わったところでは、自治体が地域活性のためにプロジェクトを推進した例もあります。
2016年11月に温泉地として有名な別府市の市長が温泉と遊園地を融合させた「湯~園地」のイメージ動画をYoutubeに公開し「動画再生回数が100万回超で実現させる」と宣言。
なんと再生回数を達成したため、市税を使わずクラウドファンディングによって「湯~園地計画」実現のため支援を募りました。
どうせやるならやりすぎたい!温泉×遊園地=前代未聞の”湯~園地”を別府に実現!!|CAMPFIRE
そして、こちらも目標額を達成。
リターンの異なる支援がいくつかありましたが、「湯~園地」の入園券を選択した支援者は、入園チケットを入手できました。
湯~園地計画 spamusement park project -極楽地獄別府
入園チケットには限定数が設けられていて、イベントも期間限定でした。
プロジェクトを支援した方々はイベントのチケットだけでなく特別な機会も購入できたことになりますね。
これまでご紹介してきたように、以上のように、寄付型・購入型クラウドファンディングは、支援することそれ自体や製品などの見返りを得るクラウドファンディングでした。
次回は「投資型クラウドファンディング」についてご紹介します。
こちらの記事もご参考ください:
クラウドファンディングの仕組みを解説!|CROWDPORT NEWS
クラウドファンディングの「クラウド(crowd)」は群衆、「ファンディング(funding)」は資金調達を意味します。
クラウドファンディングは、「あるプロジェクトを実行するための資金を必要としている人(起案者)」に対して、「プロジェクトの趣旨に賛同する不特定多数の人たち(支援者)」が資金を提供する仕組みです。
これまで、何かのプロジェクトを始めようという人は銀行口座を公開して寄付を募ったり、金融機関に融資を依頼したりしていました。
これに対して、クラウドファンディングではインターネットを経由した決済で手軽に資金をやりとりできるようになりました。
クラウドファンディングには大きく分けて2つのタイプがあります。
一つは「寄付型・購入型クラウドファンディング」、もう一つは「投資型クラウドファンディング」です。
それぞれのタイプについて、より詳しく見ていきましょう。
クラウドファンディングの基本形ともいえる「寄付型・購入型クラウドファンディング」。
寄付型と購入型とで支援者が受け取る見返りが異なります。
起案者のプロジェクトに賛同する人が資金提供して支援者となりますが、プロジェクトの実現以外に支援に対する見返りを求めないのが「寄付型クラウドファンディング」です。
最も一般的なクラウドファンディングのタイプで、Readyfor(レディーフォー)やCAMPFIRE(キャンプファイヤー)といったクラウドファンディングサービスでよく見かけます。
参考サイト:
Readyfor(レディフォー)
CAMPFIRE(キャンプファイヤー)
寄付型クラウドファンディングは、多くのプロジェクトで資金繰りの手段として採用されています。
公的機関などがプロジェクトを起案する場合もありますよ。
例えば、過去に、国立がん研究センターが呼びかけた、保険診療外のがん患者支援のためのプロジェクトがありました。
看護師、薬剤師、栄養士らによる患者さんの療養生活サポートを充実させよう! クラウドファンディングで寄付募集(6月30日まで)|国立がん研究センター
国立がん研究センターだからできる次世代のがん患者支援を|Readyfor
また、近年では、東日本大震災の復興のために設立された復興庁が地方自治体やNPO法人などを対象にクラウドファンディング支援事業を行っています。
復興庁クラウドファンディング支援事業(被災地企業の資金調達等支援事業)について|復興庁
寄付型クラウドファンディングは、個人から法人まで幅広い起案者によるバラエティに富んだプロジェクトがあるので、自分の興味のある支援対象を見つけやすいクラウドファンディングです。
支持したい、助けたい人の力になれるうれしさがこのタイプの魅力ですね。
次回は「購入型クラウドファンディング」についてご紹介します。
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クラウドファンディングの仕組みを解説!|CROWDPORT NEWS